待ちぼうけの恋煩い【完】


『ちょっと…未来…?』




落ち着いて…そい呟こうとした私に、





『千春!』





未来は私の名前を呼びながらいきなり抱きついてきた。






『…はい?』




『あんたは〜!なんで、高倉くんみたいにカッコいい彼氏がいることを親友の私に言わないわけ!!…となりのクラスの矢島とくっつけようと思ってたのにぃ〜!』




ギャー、ギャー叫びながらそう言う未来。



…てか、今、なんか変なこと言いませんでした?




『…未来?矢島くんって何?』





『へ?矢島は、矢島!あ、これ、私の趣味ね?それに、矢島も結構イケてるし、千春のこと好きってゆー噂もあったしさ!…でも、高倉くんが現れたし…、やっぱり、やめとこっかなって、千春には好きな人と幸せになってもらいたいし!』






うんうん、頷きながらニコニコ微笑む未来に、私も奏ちゃんもまわりにいた女子の皆様まで唖然。





…未来、あんたって奴は。




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