待ちぼうけの恋煩い【完】
次の瞬間、真っ赤に染まる私の頬。
驚きで声さえ出ない。
てか、さっきはスルーしてしまったけどキス…されたんだよね…。
思いだすだけでボッと、赤く染まる顔。
『…オレは、忘れてへんで?大阪に行ってからも…ずっと千春ちゃんのことだけ考えてたんや』
そう言う奏ちゃんは、真っ直ぐな瞳で私を見つめた。
『わ、私だって忘れてなんかない!』
どれだけ奏ちゃんが帰ってくるのを待ってたと思ってんのさ…。