家元の寵愛≪壱≫
俺の胸に倒れ込んだゆの。
可愛すぎる。
あぁぁ~~何だろうなぁ……。
俺的には大したことじゃないのに、
こんな些細な事1つで翻弄されて。
「ゆの」
「はい?」
「ゆのもするか?」
「何をですか?」
「キスマーク」
「へ?」
「俺は別にいいぞ?」
「……////」
「心配なら付けとけ」
「………」
ゆのは黙ったまま俯いている。
「ゆの?」
「ど、どうやって付けるんですか?////」
「へ?」
「だから……付け方////」
あぁ……なるほどな。
付け方も知らないなんて、
マジで可愛すぎるだろ。
「思いっきり吸いつくんだよ」
「////////」
「ん」
俺は着物の襟元を緩めて、
首すじをゆのに差し出した。
すると―――――、