家元の寵愛≪壱≫


だけど、お義母様のお陰かも。

だって、見ず知らずの男の人と

ゲームだなんて、やっぱりムリだもん。



「隼斗さん、ミスコンのゲームで男の人とペアにならないとダメらしくて」

「あぁ?!」

「だからね?私と一緒に出てくれます?」

「……何のゲーム?ってか、ミスじゃねぇし」

「うん、私もそう思うんだけど…」

「ミスコンに興味があるのか?」

「まさか!!ありませんよ、そんなの…」



隼斗さんに優しく頭を撫でられていると、



『は~い、そろそろお時間で~す。皆さん戻って来て下さいねぇ~』


ステージ上からアナウンスが…。


すると、



「とりあえず、行ってみて、それからだな」

「えっ?!」



隼斗さんは私の手を握りしめ、

観客席から物凄い視線を浴びる中

ポーカーフェイスで歩き出した。



ステージに上がると、

何やらスタッフと話し込んでて

戻って来た彼は……



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