家元の寵愛≪壱≫
「ゆの」
「はい」
「ゲームにだけ参加して、もしグランプリになっても辞退するって話をつけたから」
「えっ?!辞退出来るんですか?さっきはダメだって言われたのに…」
「ん、まぁ…学生と先生の違い?」
彼は不敵に微笑んだ。
それにしたって、何でゲームに参加するの?
辞退するなら参加しなくたっていいのに…。
「辞退する代わりにゲームに参加する事にした」
「えっ?」
心を読まれてるの?
「顏に書いてある」
「ッ!!/////」
私は両手で頬を覆った。
もう、ホント……彼には敵わない。
そして―――――
スタッフから手渡された黒いマント状の大きな服。
そして、
目の前には長テーブルが運び込まれ
スタッフの人が次から次へと
テーブルにあるモノを乗せていく……。
さらに――――――――