家元の寵愛≪壱≫


「ん、もう1回」

「むむむ、無理です!!」

「そんなのやってみなきゃ分かんねぇだろ」

「わわわ、分かりますよ!!」

「さぁ、それはどうかな?」

「ッ?!////////」


彼は私の腰をグッと抱き寄せ

ゆっくりと瞳を閉じた。


えぇ~っ?!!

何でふりだしに戻ってんの?!

さっき、勇気を振り絞ったのに…。

再び、静まり返る寝室に

私の緊張がピークに達した。


きっと、さっきみたいな軽いキスじゃダメなんだ。

もう!!ホントに……はぁぁ~~。


私は意を決して、深呼吸。

そして、再び彼に覆い被さるように。


彼の柔らかい唇の感触が分かるくらい唇を重ねて、

軽く啄んでからそっと離れた。



すると――――、


「フッ……上出来」

「ッ!!////////」


優しく頭を撫でながら微笑む彼。

満足して貰えたんだよね?

はあぁぁ~~何とか無事に……。


私が安堵の表情を浮かべていると、


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