家元の寵愛≪壱≫


「んじゃあ、お礼のお礼返しと参りますか」

「へ?ッん?!!////」


腰と後ろ首に手を掛けた隼斗さんは

少し強引に私を抱き寄せ

唇と唇があと数センチの距離に。

突然の出来事に硬直する私。


「後は俺に任せて」

「ッ!!////」


ままま、任せてって……何を?!

怪しい言葉と艶めかしい表情。

今でさえパニック状態なのに。


目を見開いてる私に、


「妄想は終わったか?」

「へ?…ッん!!////」


またしても不意打ちに……。

首根っこを掴んでいる手を

強引なまでに引き寄せた彼。

私は軽い衝撃のようなキスを。


引き込まれるような激しい口づけ。

身体を押さえられて居なかったら

何処かへ飛んで行ってしまいそう。


啄まれた唇の隙間から甘い吐息が漏れ出し、

それだけでも十分に眩暈を覚えそう。


意識が朦朧とし始めた頃、


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