家元の寵愛≪壱≫
「ホントに……無理はしないで下さいね?」
少し潤んだ瞳でお願いされると、
今にも決心が揺らぎそうだ…。
大学の正門前へ車を横付けすると、
ゆのはいつものように…
「では、行って来ます」
と、可愛い笑顔を俺に見せドアに右手を掛ける。
俺はドアを開ける前のゆのの左手を掴んで、
「ッん!!」
俺は少し強引に引き寄せ唇を重ねた。
車の周りにかなりの学生が、
………歩いている……その中で。
重ねるだけにしたら少し長めのキスを。
ゆのは耳まで赤く染め…
「は、はっ……隼斗さん!!ここ大学です!!///////」
「フッ、知ってる」
「もうッ!!////////」
照れながら俺の肩をトントン叩くゆの。
そんな仕草も可愛くて仕方ない。
俺は可愛く怒るゆのの頭を撫で…