家元の寵愛≪壱≫


「おはよ、ゆの」

「ふぇッ?」


突然名前を呼ばれて可笑しな声が漏れ出した。


「おおおお、おはよう…ご、ございます」

「フフッ……マジ、可愛すぎ」


ギュッと抱きしめられ、頭にキスを落とされる。



「お、起きてたんですか?」

「さぁね?」

「ッ!!//////////」


恥かしさのあまり、顔から湯気が出る。


隼斗さんの胸に顔を埋め、唇を噛みしめた。

………恥かしいぃ~~。



すると、


「身体、痛むか?」

「………え?」

「今日はゆっくり過ごそうな?」


優しく頭を撫でられ、

優しい声音にうっとりとしていると、


さらにギュッと抱きしめられて。



「もう、何もかも俺のもんだからな」

「ッ!!////////////」



彼の言葉の意味が何を示しているかくらい

お子様の私でも理解できる。


彼の愛に溺れて呼吸が上手く出来ない。



私は今までで1番幸せな朝を迎えた。


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