運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
「何かいるかえ??」
「喉ば渇いてないがか??」
「寒くないかえ??」
「大丈夫じゃあ、しっかりしぃ」
先程から、美夜とお腹の子のために心配しているのは重太郎。
今日は龍馬は西郷に会いに行っている。
近々何か同盟をするために西郷と話をしている。
その間の留守番と美夜の世話(?)を任せられているのが、重太郎。
重太郎は最初は嫌がっていたがちゃんと見てくれるのを分かって任せている。
案の定、現在重太郎は異常なぐらいに美夜を心配している。
「あーもー大丈夫だってー」
美夜も段々と生返事になってくる。
ずっと部屋の中に閉じこもっているのも嫌だったから、立ち上がる。
「??武智??」
いきなり立ち上がる美夜に、重太郎は心配しつつも尋ねる。
それに半ば呆れたように美夜は口を開いた。
「ちょっと外の空気吸いに、と病院に」
「わしがついていくちゃ」
と言い重太郎も腰を上げる。
「え、何で」
ついて来そうな重太郎に思わず言葉が漏れた。
「なんじゃ、わしに言えん所ばいきゆうか??」
そんな態度の美夜に、重太郎はいつものように眉をよせる。