運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
「龍馬!!!」
美夜は、目をキラキラさせて龍馬の名を呼ぶ。
そんな些細な事でも久しぶりなため、こっそり幸せだな、と思っていた。
龍馬は優しく微笑みながら、返事をする。
「あの…龍馬の、お姉さんに会ってみたい!!」
そんな美夜に、龍馬は少し目を見開いて驚いている。
「…どういて??」
「ほら…妊娠もしたし…一度くらい顔をあわしたいみたいな…??」
少しもじもじ言うと。
龍馬は腕を組んでん〜と唸りだす。
「いや、無理なら無理で…」
と、強制ではない事を言うが。
龍馬は閃いたように顔を輝かせる。
「同盟ば成立したら姉やんトコ行くがじゃ!!」
満面の笑みで言う龍馬に対して。
美夜は怖ず怖ずと口を開く。
「いいの…??」
上目遣いで聞く美夜が子犬みたいで。
龍馬の胸は熱くきゅうっと締め付けられる。
「ああ!!わしも姉やんに会いたいがぞね!!」
(…そういえば、シスコンだったなァ)
半ば呆れているも。
龍馬の姉達はどんな人なのか。
この龍馬が本当に慕うのだから、相当な人物だろう。
密かにふわふわした期待を抱いて。
ゆっくり、口を綻ばせた。