運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
「もう成立しゆうろー??」
三人の部屋を訪れた男に、龍馬が聞くと。
「いや…それがまだですき…」
その男は、口を篭らせ言いにくそうに龍馬に伝えた時。
「はぁっ!?どういて!?」
つい、目を見張って大声を出してしまった。
部屋に飾られていた花に見とれていた美夜は突然の大声に肩が跳ね、反射的に龍馬を見る。
「…あぁ、美夜ちゃん、すまんち」
重太郎はいつものように壁にもたれながらため息をつく。
「…で、どういて??」
「やっぱり今まで敵対ばしていた長州と薩摩ですき…そう簡単に二人とも承諾してくれんのですき…」
その言葉を聞くと、珍しく龍馬の口から悩ましげなため息が聞こえた。
意外と苦労してんなだな、って思いながらも美夜はついついニヤけてしまった。
どんな姿も、カッコイイなァなんて。
自分で思っておいて顔を赤面にしてしまう。
「ッ…わしがいくちゃ」
また長い長いため息をつきながら龍馬は腰をあげた。