運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜




しばらくしてやって来たのは、西郷だった。

西郷が訪れる前まで四人でたわいもない話をしていた。


西郷も、珍しく海舟が居ることと、漸く目を覚ました美夜のことに二度驚いていた。

西郷が訪れたのは、龍馬に用件があるのだとか。


「龍馬、薩摩の温泉に来てはくれぬか??怪我に、よく聞く温泉ゆえな」

どうやら。


薩摩藩士が近々薩摩に戻るらしい。

それに便乗して、薩摩で有名な怪我に効く温泉を巡ってみては??との誘いだった。


もちろん、美夜もついて行っていいと言ったがやはり美夜の身を案ずる龍馬。

しかし美夜も温泉に行ってみたくて、心配する龍馬を説き伏せて同伴することに。


重太郎も、行く。と。

日本で初めての新婚旅行をしたのは龍馬だと歴史で習った美夜。


新婚旅行…??

重太郎同伴で…??

美夜は、きちんと今回の件に新婚旅行だと言っていいのか少し疑問に思った。


「それと、姉やんにも会うかえ!!」

そういえば、と美夜は思い出した。


龍馬と同盟が成立したら龍馬の姉と会う約束をしていた。





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