運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
そして、美夜はゼェハァと息が荒くなり、整えるため、暴れるのをやめた。


「どうして…信じてくれたの??」


美夜は、自然と聞いていた。


「美夜ちゃんの、服装やき」


美夜は、今の服装を見たがこの時代にあった着物だ。


首を傾げ龍馬を見る。


「アハハ、今のやのぅて、倒れゆう時に着とった服装ちゃ」


そういえば、と美夜は意識を失う前の服装を考えた。


この時代にはありえない服装だから。


正直言って着付けもわからなかったから、着物は直せないまま、ぐちゃぐちゃ。


美夜は、暴れた事を後悔したが後のまつりだった。


すると、龍馬は美夜に近づき、


「着付けば知っちゅう??」


優しく美夜に問うた。


美夜は、言葉に出すことなく、子供のように頭を左右に振った。


「アハハ、直しちゃる」


美夜は、歴史やってる時に聞いた事がある。


龍馬は、銃と刀を扱っていたと。


そのせいか、龍馬の手は優しくて大きくて温かいが、ゴツゴツしていた。


龍馬の馴れたような手つきに、美夜は少し驚いた。


「何でそんなに馴れてるの??」


率直な質問。


その質問に、龍馬はニヤリと悪戯っぽく笑いながら答えた。


「こじゃんと女の着物ば脱がしてきたきぃ、仕組みば覚えたちゃ」


「…サイテー」


「アハハ!!!そうかえ!!!」


龍馬が冗談言っている事に気づき、美夜も冗談で返す。


龍馬は、また笑った。


「今でもおまん襲っちゃるよ??」


また悪戯っぽく笑う龍馬。


そんな顔、表情に少しばかり胸の鼓動が強くなるのがわかったから、わざと美夜はそっぽを向いた。


「ロリコン」


「ん??何じゃあ、それ」


「龍馬は知らなくていい。」


知らないんだった、と美夜は思ったが、別段説明をするわけでもなかった。


龍馬と美夜の微妙な距離が、美夜を焦らした。
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