運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
『この件に関しては、私共はあつかっておらず、』


ブチッ。


美夜は呆れた顔でため息をつきながら、テレビの電源を切る。


あの大震災が襲った時から、番組は全部ニュース番組になった。


各地の被害の様子や、


責任のなすりつけあい、


国会議事堂前でテロを起こす人々の中継。


「見ないのですか、美夜様」


スッ、と暖かい紅茶を美夜に差し出すは、


坂本 佳(さかもと けい)。


佳が差し出した紅茶に、美夜は手をとり、一口すすると、カップを放り投げた。


「佳!!アンタ馬鹿じゃない!?私が火傷したらどうすんのよ、パパに言えばクビなんだから!!!」


気が狂ったように大声で叫ぶ美夜。


「すみません、美夜様。もう一度作り直します」


そう言って、割れたカップを拾いあげる。


メイド達は慌てて床を拭き取っている。


「…このご時世、雇って貰えるだけで有り難く思いなさいよね…。」
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