運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
「!!!!????」


私はただ恥ずかしすぎて顔も確認せずに、手の平をはらい、机に勢いよく顔だけ突っ伏した。


そのせいか。


部屋にはゴツン、と鈍い音が響いた。


額と鼻がジンジンしてきたけど。


「どうしゆう」


呆れた様に変な沈黙を破る声の主は、すぐに分かった。


重太郎だ。


よりによって、重太郎…龍馬も嫌だけど。


「ホラ、顔ば上げ」


絶対笑われると思っていた私は、以外な重太郎の声に思わず従ってしまう。


「赤くなっとるき…」


呆れた様に言うけど、優しく打ち付けた額を撫でる重太郎。


ジンジンしていた額に重太郎の手が当たってヒヤリと冷たく心地好かった。


すると鼻の中で、ムズ痒くなるような、ツツツと何かがつたっている。


やはり。


ぽたりとそれは畳に落ちて、じわりと畳に吸い込まれ赤に染め上げてしまう。


私は慌てて両手で鼻を抑える。


重太郎も驚きながらも、応急処置してくれた。


鼻血も止まって。


「で、おまん…どういて泣いとったがか??」


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