運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
来ちゃいました。


1番答えにくい質問…。


嫉妬して泣いていたなんて口がさけても言えない。


「…いや、思いだし泣き??」


意味の分からない言葉を作ってしまった…


それと引き換えの如く、沈黙が走る。


「…なんかすいません」


「どういて謝るがか」


沈黙に押し潰されそうになって謝ると、いつもの感じでつっこむ重太郎。


そんな重太郎に安心している自分もいたりして。


すると、重太郎の目線は涙で濡れた私の瞳から外れて、私が握りしめていたくしゃくしゃの手紙を見つめる。


重太郎の目線を追って、私はつい手紙を握りしめていた事に気づく。


「あっ…」


急いで背中に回して隠したけれど、もう遅い。


「何じゃ、それ」


「イエナンデモナイデス」


「読者が読みにくいき。」


いえ読者て何ィィィィィ!!??


もうやだ!!バレるし恥ずかしい!!!!!


そう思っていたら、重太郎は四つん這いで私に歩み寄る。


私はズルズルと逃げ、とうとう壁に追いやられる。


私は観念はするけど手紙は渡さない。


「ごめんなさい」


「じゃ、手紙ば出しィ」


出せる訳ない。


私の両方には手があって逃げられない。


すると重太郎が急接近し、力わざで抱きしめるようにして手紙を奪おうとする。


やばい!!!


近い近い近い近い近い、近いよォ!!!!


何か重太郎の匂いがするし…


頭がとろけそう…


心臓が痛い。


不覚にも…ときめいてる??


やばい!!本当に!!


男の人って胸板広いなぁ…


ちっこい私なんかすっぽりと入っちゃう。


じゃなくて!!


抵抗しなきゃ!!!


私は手紙を持ってない方の手で暴れ回る。
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