運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
そう言うが、佳は美夜が小さい頃からの年期が入った美夜専用の世話役。


佳はもう何年もここで住み込みで働いていた。


年齢は教えてくれないが、相当いってるはずなのに、見た目は20代前半。


昔から変わらない。


佳の実家は、西日本だった。


だから西日本大震災が起きた後、辞表を出し家族を助けたいといったが。


『今更帰るの??私が許さないわ。何年も家族ほったらかしていたくせに』


そう、美夜はわがままを言って無理矢理佳を帰らせなかった。


美夜は佳に強くあたるが、佳は美夜の1番の理解者。


そのせいか、バタバタしている時期に佳さえもいなくなってしまうのは、美夜にとっては苦しかった。


それが分かってか、佳は辞表を取り消した。


それからというもの。


「佳。」


「はい、何でしょうか、美夜様」


「佳。」


「はい。」


「佳。」


「はい。」


「佳…。」


「はい…」


「いなくならないでよね」


「はい」
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