運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
「で、海舟さん今日は何の用ばあって来たんですかえ??」


重太郎の質問に、海舟は思い出したように、口を開いた。


「美夜ちゃんに会いに来たんよ」


部屋に一気に静けさが襲った。


「わしの美夜ちゃんはやりませんき」


本気で対抗しようとしてる龍馬を無視して美夜はゆっくりと口を開く。


「要するに…用はないんですね??」


そう質問すると、海舟は満面の笑みで大きく頷いた後、


「そうだよ」


と悪ぶれるわけもなければ罪悪感を感じているわけでもなさそう。


「いや、わざわざこちらにいらしたんですから、何か…」


逆に何かあってくれと言わんばかりに尋ねる美夜だが、海舟はないよ。の一点張り。


だけど。


「あ、思い出した。近頃、池田屋でなんかするらしいみたいだね」


と言った。


美夜は心の中で、結局あるんじゃんとか思ったけど声には出さなかった。


話的には、薩摩藩とかが集まるみたいで。


龍馬と重太郎は海舟の話を一言一句漏らさぬように、聞いていた。


まぁほとんど私は関係ないんだけれど…
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