運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
二人で居ると、よくそんなやりとりをしていた。


すると、クラリと目眩の様に地が揺れる。


「…美夜様、余震です」


佳は冷静に対象し、美夜に電気とガラスから離れるようにし、頭を護らせる。


出口を確保して。


すると、急に揺れが激しくなり物が暴れるように行ったり来たりしている。


「なんなのよッ!!!この余震…」


「きゃあっ!!!!!」


すると、まだ中に居たメイドの甲高い声が、部屋に響く。


激しい揺れにこけたみたいだ。


おまけに足をくじいて立てないらしい。


(どうでもいい)


(私と佳が助かれば)


そう、美夜が踵をかえそうとすると、佳は中に入っていく。


物が散乱し、泣きじゃくるメイドがいる美夜の部屋へと。


「佳!!!!そんな奴、ほっと」


「先にお逃げ下さい!!美夜様!!!」


佳は、物が暴れる音で声が掻き消されぬ様に、声を張り上げた。


「それに…!!!」


「そんな奴、が尊い命ですから!!!!」


そう叫ぶと、メイドを抱き上げ、物が襲って来る中立ち上がる。


まだ、続く長い揺れ。


美夜は心の中が、モヤモヤして、ムカムカした。


美夜は、隣に居たメイドに押され、佳達の姿は見えなくなった。


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