運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
「この馬鹿武智が!!!」
美夜程度の重さなど、重太郎には何でもなく、勢いよく起き上がる。
「は!?」
急に起き上がる重太郎に驚いて、体制を整えれなかった。
しかし、床には倒れない。
重太郎が、力強く抱きしめてたから。
ふわりと香る美夜の香りに重太郎は、頭がくらくらしそうになる。
「に゙ゃー!!!離せッ!!!!」
じたばたと暴れる美夜だが、美夜もドキドキしていた。
龍馬という夫が居るのに、と心でおもいながらも。
そして、重太郎はもっと強く美夜を抱きしめる。
すると、美夜の抵抗は弱まった。
重太郎は、口元を美夜の耳に近づける。
「他の男に、こげんこつばするんじゃなか…!!男はいくらでもえいように解釈ばするき…おまんもおなごっちゅー事自覚しぃ」
重太郎の声は、あまりにも苦しそうだった。
そして、二人の動きは制止する。
でもまた重太郎が口を開きながら、抱きしめる腕を緩める。
「ほら…もう店ば向かえ。」