運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
「あらお龍ちゃん、悩み事??」
そう、声をかけられた。
気がつくと、いつもの働く団子屋についていたのだ。
つい、ボーっとしていた。
重太郎との事で。
団子屋の雇ってくれているおばちゃん。
とっても気さくで、背はちっこくて丸々していてかわいらしい感じ。
そんなイメージのせいか、48には見えないのだ。
今日もニコニコと接してくれている。
だけどこのおばちゃんは噂が大好きで、何でも噂は知っている。
だから、美夜もへたな事は言えないのだ。
軽く笑って流す。
接客する支度を終え、美夜はもう一度気持ちを切り替え気合いを入れ直す。
「よし!!!!」
美夜の、気合いの入る声が小さい部屋に響く。
そして、襖を開けて部屋を出てお客達の居る場所へと歩く。