運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
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「重太郎!!美夜ちゃんのトコば行くき!!へんしも用意せぃ!!」


その日は、ただの気まぐれ。

丁度する事もなかったし、会いたかったし龍馬は重太郎を呼ぶ。

そして、子供の様に目を輝かせる。


そんな龍馬に、重太郎は呆れながらも口を緩める。


えらく、団子屋は人が増していた。

お昼時が過ぎて、おやつ程度に立ち寄るせいか。

人混みのせいで美夜の姿が上手く確認できなかった。

おばちゃんしか居ないような気がした。


「おばちゃん!!」

龍馬が、そう呼び止めた時には人混みが苦手な重太郎は店から出ていた。

しばらくしないうちに、おばちゃんがかわいらしい笑顔を浮かべて龍馬のそばに来る。


「お龍ちゃんばどこいっちきち??知っちゅう??」

すると、おばちゃんは腰に両手を当てて笑い出した。

「あら、アンタもあの子目当てかい!?まったく、あの子ならいつもの丘よ!!たしか近藤さんも聞いてきたわねぇ!!!」

龍馬は、なぜか嫌な予感がした。


近藤、と言ったら頭には新撰組が出てくる。

「重た…!!」
「どがぁした、ここにおるわ」

重太郎を呼ぼうとするといつの間にか隣に居た。

「近藤ちゅーたらあんししか…」

どうやら、重太郎も龍馬と同じ考えのようだった。


二人は目を合わして、まだ一人で喋り続けるおばちゃんにお礼を言って、早足で店を出る。


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