運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
ギラギラと照らしつける太陽が、あしどりを遅くさせる。
焦りと熱さで、二人の顔が歪む。
「重太郎…」
「どがぁした」
「美夜ちゃんに何かあったら…わし…」
「分かっちゅう、止めちゃる。好きなだけ暴れるとよか」
「アハハ、言ってくれゆうにゃー」
そんな会話をしているが、二人共余裕なんてない。
若干丘の頂上が見えかかった時、龍馬は無意識に帯刀した刀に手を宛がう。
「やめっ…て」
美夜の消え入るような声が、二人の耳に届いた。
それと同時に。
龍馬の中の何かが、切れた…。