運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
とある時、戦が起きていた。
この時代なためそう珍しい事でもなかった。
重太郎と龍馬、二人は共に背中を預け合い戦った。
二人が出会ったのもこの時だった。
そしてもう一人、重太郎と龍馬が出会った少女。
平井加尾。
三人はとても仲良くて、つねに一緒に居た仲だった。
もう、戦が終わりかける頃。
町をブラブラと重太郎と龍馬で歩いていると、敵方の男数人が二人を一気に囲んでしまった。
龍馬の首もとには、懐刀があてがわれ、身動きができなくされていた。
不幸な事に、重太郎は帯刀していなかったため、応戦できなかった。
目の前で、仲間の…重太郎の…血飛沫が飛び散る。
なのに、自分は何もできずに呆然と見つめる事しか出来ない。
重太郎も、痛みと出血の多さのせいか、目が虚ろになって立てない状態だった。
その時。
龍馬の、何かが切れた。
それと共に、頭が真っ白になってそれから先の記憶がなかった。