運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
そして、龍馬は強制的に皆が居た場所へと連れ戻された。
それでもまだ龍馬は怒りに任せ暴れていた。
「おまんらは!!加尾が居なくなってえいがか!!??」
喉が裂けるというぐらいに龍馬は叫ぶ。
そんな龍馬を見てはいられず、目を離す者も。
そんな態度がさらに龍馬の感情を沸点へと導いてしまう。
すると。
重太郎が、龍馬の目の前に立つ。
そしてじろりと睨んだ後、何も言わずに龍馬を一発殴った。
「……ッ!!!!!」
突然の事に、皆固まってしまう。
そして、重太郎は大きく深呼吸をして。
「悲しいんはおまんだけやなかァッ!!!」
「ならッどういて!!」
「皆おまんみたいに子供じゃなか!!おまんの気持ちは痛いほど分かっちゅう!!!それば堪えてんじゃわしらは!!龍馬!!!えい加減大人になれ!!!!!!!!!」
そう言う重太郎の瞳にも、涙が張っていた。
龍馬は、一気に大粒の涙を流した。
「重太郎…ありがとう…加尾…すまんちゃ…」
その部屋には、男達のしゃくりあげる音と龍馬の声だけが響いていた。
それから、龍馬は。
一度も加尾とは再開をしないまま、
現在に、至る。