運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
結構早い朝は、残暑が厳しくてもヒヤリと気持ちいい時間帯だった。
ただ、たって遠くを見つめていると。
「あの〜」と、女将に引き止められた。
そんな女将の手には、手紙が握られていて誰か宛に手紙がきてるのが分かった。
案の定、龍馬は女将に手紙を渡されて差出人を見てみると。
書いていない。
さほど疑問にもせず、誰宛か見てみるとなんと、自分。
カサカサと乾いた紙の音がする。
すると、どこかで見覚えのある花が同封されていて、ひらりと地面に落ちる。
「??」
落ちた花をまじまじと見るがイマイチ何か分からなかった。
そして内容、というよりも筆跡を見てみる。
龍馬はまさかと思い、内容を見る。
『龍馬様、お初に手紙をよせさせて戴きます。お覚えでいらっしゃいますか??』
龍馬には見たことある、否、今でも目と心に焼き付いている文字で。
丁寧に書き綴られていた。
龍馬は、目を見開いて内容をさらに読む。
『加尾です』
ドクン、と鼓動が早くなると同時に加尾との記憶が一気に蘇った。