運命の果ての恋〜歴史は変わらない〜
いのち
いつもなら、清々しくて気持ちいい朝なのに、いろいろあったせいか分からないがなんとなく気持ちが沈んだ。
近藤との件もあり店に行くのがおっくうになっている。
龍馬も、気を使ってか、気持ちの整理がつくまで休んでていいと言ってくれている。
それに、何だか熱い感じがして吐き気とかもしてくる。
「はぁ…」
朝から、ため息ばかりが積もっていく。
「美夜ちゃん、どがぁしゆうね??」
いつの間にか起きたのか。
後ろから、声をかけられてくる。
いつもなら、龍馬に抱き着いたりとイチャイチャするのだが。
美夜にはそんな力さえなかった。
それに疑問を抱いた龍馬は、心配もあり、後ろから優しく抱きしめる。
美夜も抱きしめられたので、軽く龍馬にもたれた。
「う〜ん…何か吐き気がするの」
「!!そりゃぁいかんち!!へんしも医者さんば診てもらいんさい!!!」
「う…うん…」
吐き気と熱っぽいのもあってか、イマイチ乗り気ではなかった。
が、とても心配する龍馬をみては、断れなかった。
賑やかな町を、龍馬と歩くのはいつぶりだろうか。
デートいかなくても、そのような気分になっていて、少し元気がでた。
いろいろな人とすれ違う。
そんな人には、一体自分達はどう見えるのか。
頭一つ分背の違う龍馬とは、きちんと夫婦に見えているのだろうか。
もしかしたら、親子に見えているんじゃないだろうか。
そんな事を考えながら人をさらによけて歩く。