ヴァルキュリア イン キッチンⅡeternal
「私も後ろめたい気持ちはあったんだけど、ほら、一条先生素敵じゃない? でも、ちょっと戯れてただけだから、変に誤解しくて……」



 悪びれた様子もなく紗矢子は飄々としていた。


 奈央は手に汗握って携帯が今にも手から滑り落ちそうになった。



「クリスマスコンテスト、会場で楽しみにしてるわ……」



「……え?」



「じゃあね、仕事中ごめんね」




 奈央の返事を待つことなく通話は切れた。


 ツーツーという機械音だけが虚しく奈央の耳に響いていた。
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