ヴァルキュリア イン キッチンⅡeternal
 一条が自身の仕事を終えて、アルバンホテルに着いたのはつい三十分前のことだった。


 すでに奈央が来ているものと思っていたが、どこを見回してもその姿は見当たらなかった。



 始めはただ単に自分の到着が早かっただけだと思って、気にも止めていなかったが、下準備は必ず事前にやる奈央のことを考えると、一時間前になっても電話にも繋がらないのは不可解だった。


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