ヴァルキュリア イン キッチンⅡeternal
 すっかり意気消沈した奈央の後輩は、がっくり肩を落として冷凍室へ向かった。


 奈央はその姿に思わず吹き出してしまった。




「冬の新作メニューはどんな感じですか?」




 奈央は後輩の哀愁漂う背中を見送って、一条に振り返った。




「ああ、お前に見てもらおうと思って持ってきた。あー目が痛い……朝からずっとこればっかりだったからな」




「休憩室で珈琲いかがですか?」



「ああ、頼む、それから二~三時間くらい仮眠する」




 朝からと言いつつもおそらく徹夜だったのだろう、総支配人にレシピを提出する期限が今日までだったからだ。


 そして明日の会議で正式に決定する。
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