年下の彼氏
「まあアレだなー・・・うん。」


修司先輩は1人で何かを納得してる。
まったく意味がわからない。


「何ですか?アレって何すか?!」

「いや~。岸本って結構モテるんだぞ?知ってるか?」


ニヤリと妙な笑顔を浮かべる。
愛奈がモテるって事ぐらい知ってる。


「知ってますよ。」


冷たく言い放つと修司先輩は「怒るなって。」と言ってきた。
別に怒ってはないけど。少しムスッとしただけだ。



「そういえば、岸本の前の彼氏知ってるか?」

「え?知りませんけど・・・?」


何で、こんな事を言うんだろう。
今、付き合ってるのは俺なのに。というか本当に元カレいるんだ。

いるって思ってたけど人から言われると気が重くなる。
認めたくない現実って奴か?


「なーんてな。いないと思うぞ?」


良かった・・・!
ただの修司先輩の冗談か。


「修司先輩、後輩をからかうなんてサイテーです。」


冗談まじりでベーッと舌を出すと修司先輩は笑いながら「ごめんって!」と言った。


「じゃ俺、コッチの道だから!」


大きく手を振る修司先輩に手を振り返す。


「はーい、また明日。」


そう言って修司先輩と別れ1人で帰る。
さすがに修司先輩は愛奈の様に家まで送る訳ないからね。
急いで家に帰ると、ご飯が作ってあった。
俺は早めに、ご飯を済ませ風呂に入った。
風呂からあがり自分の部屋に行こうとした時、


「おーい、空!ちょっと来て!」


嬉しそうに手招きする姉ちゃんに呼ばれてしまった。


「何だよ・・・。」


そう言いつつも素直に姉ちゃんの所に行く。
意外と姉ちゃんを怒らせると怖いから。

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