Dearest
「ん?……何枚書いてるのレオンは!あんたは何個お願いがあるのよ。お願い事はひとつだけよ」


「えー!ひとつじゃ足りないよ。折角23枚も書いたのに!!」



ラヴとアキがレオンの書いた短冊を見ると…



『グラマーなお姉さんと付き合いたい』

『18禁ビデオが見たい』

『アキとお風呂に入りたい』


などと書いてあった。



それを見たラヴとアキは、レオンの頭を叩くと自分達も短冊に願いを書き始めた。



「今日は天の川見れるかな?七夕って大体天気悪いし、雲があると見えづらいから、あたしちゃんと見た事ないんだよね」


「天の川ですか。ミルキーウェイですね。私も見た事がありません」


「何?天の川って」



子ども達が興味津々にラヴとアキに問うと、アキは自分の部屋から七夕の絵本を持ってきた。



アキは子ども達に本を読み聞かせる。



「七夕はね、一年に一度しか会う事が許されない彦星と織り姫が会える日なの。天の川は2人を隔てている川のこと。その川を渡って会いに行くんだよ」


「勝手に渡って毎日会いに行けばいいじゃん」


「七夕以外の日はただの水量の多い川なの。だから渡る事が出来ない。七夕だけは川が星の川になるから渡れるの」



アキの話にラヴと子ども達は納得したように頷く。




「私は嫌だな。愛する人に年に一回しか会えないなんて」

「アキは甘ったれさんですからね」

「ラヴだって年に一回しかアキに会えなくなったら毎日ヘコんでるだろ」

「…はい。その通りです」




5人は思い思いの願いを短冊に書きながら笑い合っていた。
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