Dearest
「私達も寝ますか」


「そうだね。そろそろ寝よっか。…ねぇラヴ、クリスマスなんて小学生までしかプレゼント貰えなくて、そんなに嬉しい行事じゃなかったけど、今年は嬉しかったよ」



アキは微笑むと、ラヴと共にベッドに入った。



暫く無言のまま抱きしめ合っていると、アキの寝息が響き始める。


ラヴはアキの顔を覗き込み、眠ったのを確認するとそっとベッドから降りた。




「…アキ、今年からは私があなたのサンタクロースですよ」



ラヴはアキの枕元にプレゼントを置く。




「Merry Christmas,my sweet heart…」



ラヴはアキが子ども達にしたように額にキスを落とすと、再びアキを抱きしめて眠りについた。





翌朝。

アキと子ども達がお揃いのキャラクターの着ぐるみパジャマを嬉しそうに着て、ラヴに見せびらかすのは、言うまでもない事。



同じ着ぐるみを着た一家は、その日仲良く並んで寝たという。



エンドロール家にプレゼントを運んできたのは、美人で紳士なサンタクロースだった。
< 144 / 596 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop