Dearest
「もうアシュリーはすぐレオンを殴らないの!バカがもっとバカになっちゃうでしょ!?」


「アキ…何か傷付くよ」


「皆さん、カウントダウンが始まりましたよ」




ラヴがそう言うと、子ども達はテレビから聞こえるカウントダウンに合わせてカウントを始める。




「5…4…3…2…1!Happy New Year♪」


子ども達は嬉しそうに家の中を駆け回っている。




「あけましておめでとうラヴ。アシュリー、サミュエルにレオン。今年も宜しくお願いします」


「はい、あけましておめでとうございます。こちらこそ宜しくお願いいたします」



5人はペコリと頭を下げる。




「朝渡そうと思いましたが、きっと皆さんお昼過ぎまで寝てると思うので今渡しておきますね」



ラヴは子ども達にポチ袋を渡す。




「お年玉です」

「わーい♪ラヴ大好きっ」



子ども達はラヴに抱きつく。


アキはやたら分厚い子ども達のお年玉袋の中を確認した。



「うわっ!1人10万も入ってる!!ラヴ、これはいくらなんでも与えすぎだよ。まだ小学生なんだから500円ぐらいでいいのよ」



金銭感覚がないラヴに呆れながら、アキは子ども達からお年玉を取り上げる。




「これは貯金ね。あんた達が結婚する時あげる」

「アキのケチ―!!アキが遣うつもりでしょ!?」

「違うわよ!小学生がこんな大金持ってたらいけません」




足に纏わりつく子ども達をあしらいながら、アキは棚にお年玉をしまった。
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