Dearest
「たっでーま！」



バンっ！と勢いよくドアを開け、帰ってきたアシュリー。



「あれ？いねぇのか、アキ」



帰ってくるといつも喜んで返事をし、玄関にやってくるアキが今日は来ない。


不審に思ったアシュリーはリビングに向かう。




「なんだ、いんじゃねぇかよ。留守かと思ったじゃねぇか…」


ソファで眠っていたアキ。


そんな無防備な姿のアキを見つめるアシュリー。




「…襲うぞ、そんな所で寝てっと」



アシュリーがアキの顔を覗き込むと、アキは小さな声で呟いた。



「…どこにもいかないで。アシュリーもサミュエルもレオンも…いなくなるの嫌だよ…」



寝言なのか起きてて言ってるのかわからないアシュリーは、ポリポリと頭を掻く。




「起きてるならちゃんと聞け、寝てんなら聞き流せ」



アシュリーはアキの上に跨ると、そう呟く。
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