Dearest
リビングに向かうと、アキはテレビを観ながらストレッチをしていた。




「アキ、何してるんですか?」

「あっ、ラヴ。シェイプアップしてるんだよ。最近また太っちゃったから」



アキはそう呟きながら体を捻ったり、反ったりしている。




「そうだ。あたしが元の体重に戻るまではお風呂も寝るのも別々ね!!」



アキは平然とした顔で呟く。




「…アキ…それは私に死ねと言ってるのと同じです」

「違うよ!」



ラヴはあからさまにヘコんだ顔をアキに向ける。





「そんな顔してもダメ!痩せるまで我慢して!!」

「嫌です嫌です嫌です嫌です…」



ラヴは首をぶんぶんと横に振る。


そんなラヴを気にする事もなくアキは腹筋を始めた。






その日の夜。

お風呂に向かうアキ。



「早くお風呂入って寝よう」



アキがお風呂場のドアを開けると、脱衣場に全裸のラヴが立っていた。




「アキ待ってましたよ」



アキは全裸のまま近寄ってくるラヴに微笑むと、ドアを閉めた。




「何で閉めるんですか!?一緒に入りましょう」

「痩せるまで別々って言ったじゃん!やだ!!」



アキはそのまま裸のラヴを残して去っていった。



報われないラヴ。
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