Dearest
ご近所でも何かと話題の騒がしいエンドロール家。



今日のエンドロール家にはシャッター音が響いていた。


そのワケは、アキがカメラを片手に家中をウロウロしていたからだった。




ラヴや子ども達を撮りまくるアキ。




「何やってんだよ」



写真があまり好きではないアシュリーは、苛々した様子でアキに問う。




「今日部屋の掃除したらアルバム見つけて、そういえばラヴやアシュリー達の写真、あの旅行で撮ったのしかないなぁって思って」



アキはリビングに飾ってある写真を見つめる。




「あれ見るとアキ老けたよな。童顔かと思ってたけど」

「うるさいわね!アシュリーのが老けたわよ!!」

「当たり前だろ!あれ11歳の時だぞ!?あのままの方がおかしいだろ」



アキとアシュリーが言い合っていると、アキからカメラを取ったレオンが2人を撮った。




「うーん、仲良しだね♪」



レオンはVサインを向ける。




「変なの撮らないでよ!」

「じゃあちゃんと撮ったげるから並んで♪」



レオンにそう言われ、アキはアシュリーの横に並ぶ。


アシュリーは顔を赤くしながらカメラを見つめた。




ラヴ、アシュリー、レオン、サミュエルと沢山写真を撮るアキ。



まるで今ある“日常”を思い出にするかのように。




「ん?何だ、これ」

「あたしのアルバムだよ」



アシュリーはテーブルに置いてあるアキのアルバムに気付くと、手に取りめくり始めた。



「ふーん…。アキも若い時期があったんだな」

「当たり前でしょ!あたしを何だと思ってんのよ」




ラヴやレオンとサミュエルも、アキのアルバムを見始める。
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