Dearest
次の日、アキはレオンの部屋に訪れた。



「レオン、ケガ大丈夫?」

「うん!もう痛くないよ」



大事をとって学校を休んでいるレオンは、部屋で筋トレをしていた。




「あのさレオン、これ作ったんだけど貰ってくれる?」

「何!?何くれるの?」



アキはレオンに1本のミサンガを渡した。




「レオンが勝ちますように、ケガをしませんようにって祈りながら作ったんだよ。ちょっとボロボロだけど」

「マジ!?めちゃくちゃ嬉しい!大切にするよ」



レオンはすぐさまミサンガを手首に巻き付けた。




「似合う?」

「うん、サッカー少年みたい」



レオンは嬉しそうに手首をかざしていた。




「…アキがそばにいるみたいで嬉しいよ」

「あたしはいつもそばにいるよ」



レオンとアキは微笑んでいた。




レオンはミサンガを見つめながら、ある決意をした。





今度こそは勝ち試合をアキに観せると。

そしてアキへの想いはもう口には出さないと。



心の中で愛し続けると決めたのだった。
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