Dearest
部屋に戻ると、レオンが布団を並べて敷いていた。



「今日は布団並べて久しぶりに５人で川の字で寝よう♪」



レオンの意見に賛同した５人は、あの家族旅行の時のように並んで眠った。





夜中、アキの母が部屋を覗きに来ると５人は仲良く寄り添って眠っていた。


母はそれを微笑ましく見つめていた。




「アキ、あなたは子ども達が離れていくのを寂しく思ってるみたいだけど、悲観に思わなくていいのよ。
だってあなた達はもう“本物の家族”なんだから。会いたい時はすぐ会えるのよ。だから、笑って見送ってあげて」



母はそう言うと、ドアを閉めて部屋を後にした。




義理の家族はすでに本物の家族となっていた。


その事にもう
５人も気付いていた。




自分達の絆の深さに。
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