Dearest
「寂しかったです。アキいないのは寂しいです」

「ラヴ、たった1日だよ?」

「アキがいない1日は1ヶ月と同じくらい長かったです」



ラヴにキツく抱きしめられ少し苦しく思ったアキだが、我慢する事にした。




「…夢を見たんです。捨てられた時の夢でした。母親らしき人に“いらない”と言われて、生まれたばかりの私は海に置き去りにされました。…記憶なんかないのに鮮明で辛かったです。
…アキにも捨てられてしまった気持ちになりました」



アキは捨て犬のように甘えながらうなだれるラヴが、儚く消えてしまいそうで恐くなった。




「あたしはラヴを捨てたりしないよ。だからこうして帰ってきたんだよ」

「はい。嬉しいです」

「もういなくならないから、大丈夫よ」




アキはラヴが消えないように、ずっとラヴを抱きしめ続けた。
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