Dearest
「あぁ!猫缶いっぱい買っちゃって捨てるの勿体ないから、今日の夕飯の材料にしたんだよ。サラダに餃子に…それからね……」



アキのその言葉に固まる2人。




「アホか!猫缶なんか食わすな!!人間の食いもんじゃねぇだろうが」

「大丈夫、大丈夫♪猫缶って味薄いけど美味しいって言うじゃん?」

「あのなぁ…そういう問題じゃねぇだろうが」



呆れながらも渋々夕飯を食べた2人は、アキも猫っぽい性格してるなと思っていた。





僕はアシュリーが言ってくれたように、気ままで誇り高い僕でいる。



気ままで誇り高くても

僕があのにゃんこに惹かれたように、きっとこの僕に惹かれてくれる人がいるはずだから。




あの気ままなにゃんこは今どこを歩いているのかな。


いつかまたどこかで会えるかな?



今度会えたら想像よりも美味しかった猫缶を持っていってあげるよ。



そしてまたアシュリーに肉球を触らせてあげてね。




サミュエルは猫缶を食べながら微笑んでいた。
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