Dearest
手を繋いで歩いている2人。


アシュリーは小さな達也に合わせてゆっくりゆっくり歩く。



「待って、アシュリー!あたしも行く」

「ダイエットの為に歩くのか?」

「違うわよ!折角の天気だし、散歩したくなったの」



アキはアシュリーの横に並んで歩く。

心地良い風が通り過ぎた。




「あちゅり、かたぐるまして」

「肩車!?……仕方ねぇな」



アシュリーは達也を抱き上げると、肩に乗せる。


背の高いアシュリーにされる肩車が嬉しいのか、達也はキャッキャッと喜んでいた。




「本当にお父さんみたいよ、アシュリー。凄く優しさが伝わってくる」

「…じゃあ今はアキが達也の母親だ」



アシュリーはそう言うと、アキの手を握った。



周りからすれば、どこからどうみても家族の散歩。




「アシュリーは面倒見がいいよね。やっぱり長男だからかな?」

「そうだな。アキの面倒もよく見てやってるし」

「何それ!あたしは子どもじゃないわ!!」

「同じだろ」



2人が言い合っていると肩車をされていた達也はアシュリーの頭に顔を乗せ、眠ってしまった。
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