Dearest
海に着いた5人。


暗闇が支配する中、夜の海は月明かりが反射した波が輝きながら打ち寄せていた。




浜辺には夏祭りがある為か、誰もいなかった。



「レオン!花火を何本も持ってやらないの!!」

「本当だよ、しかも持ったまま走るな!」



花火を始めた5人。


花火を両手に何本も持ち、浜辺を駆け回るレオン。




「でも綺麗だね。夏って感じ」

「はい、綺麗です」



暫く無言のまま花火の光を眺めていた5人。



花火は色とりどりに綺麗な色を放ち、眩しいばかりの光を輝かせながら一瞬で消える。


まるで花火が、エンドロール家の出会いから別れを表しているように見えた。




ただ波と風の音だけが鳴り響いている。
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