Dearest
改めて愛情と絆の深さを実感していたエンドロール家。



その時、ラヴの携帯に一本の連絡が入った。



「はい、ラヴです。…………え？本当ですか？はい、ありがとうございます。…では、また」

「誰から？」



通話を終えたラヴに問い掛けるアキ。

ラヴは目に涙を浮かべていた。




「…Dearestが文学賞を受賞しました」



ラヴの言葉にアキと子ども達は目を見開く。




「映画化やドラマ化のオファーも来ていて、海外でも出版するとの事です」



ラヴがそう言うと、子ども達は喜びのあまり立ち上がる。

アキは声を出して泣き出した。




「なんで泣くんだよ、アキは。キズナがびっくりしてるぞ」

「だってだって…ラヴの夢が叶ったんだよ？…あたし達の絆が世界の人に認められたんだよ？…あたし…嬉しくて…」



泣きじゃくるアキを微笑みながら抱きしめるラヴ。




「アキ…ありがとうございます」





ラヴが追い求めていた夢が長い時を経て、実現した瞬間だった。




孤独から愛にさまよって得たラヴの愛情は、この世に感動の嵐をもたらしたのだった。
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