Dearest
彼らは生まれてから唯一愛する女性を忘れられないでいた。



「…なんでアキはさ、こんなにも好きにさせるんだろうね」


「あいつは危なっかしいからな。守ってやりたくなるんだよ」


「母さんは可愛いし」



子ども達はアキの事を考えると顔を緩めて笑い出す。




「決めた!みんなでアキを諦めよう!!みんなでやめれば恐くないってやつだよ」

「…赤信号みんなで渡れば恐くないとでも言いたいのか?」



サミュエルはレオンに呟く。


そんな2人を見てため息をついたアシュリーは、煙草に火をつけた。




「俺は無理には諦めねぇぞ。…恋愛なんてそんなもんだろ。無理に諦められるものじゃない」



アシュリーの言葉にレオンとサミュエルは黙り込む。
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