Dearest
ブランコを楽しんだ2人はベンチに座りながら話していた。




「今日のラヴは子どもみたいね。ニケツしたりブランコ乗ったり」


「アキと自転車に乗りたかったんです。少し憧れてました」


「もっと若い時に2人乗りしたかったな」


「アキは童顔さんですから大丈夫です」




突き抜ける青い空の下、ラヴとアキは笑っていた。


貴重な2人きりの時間を満喫出来た1日だった。




青い空が次第にオレンジに変わる頃、2人は家に向かって自転車を漕ぎ始めた。





「今日は楽しかったよ。ありがとう、ラヴ」

「私もです。久しぶりにアキを独り占め出来ましたし」



アキはオレンジ色に染まるラヴの背中を見つめながら微笑んでいた。




「…あたしも…独り占め出来て嬉しかったよ」



アキはラヴに聞こえないように小さな声で呟くと、ラヴの背中に抱きついた。



ラヴはアキの声が聞こえていたのかいないのかわからないが、ニッコリと微笑んでいた。
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