Dearest

9・お兄ちゃん

最近ずっと実家にいる子ども達。


今日もアシュリーの膝に座るキズナを取り合っているレオンとサミュエル。



子ども達が出て行く前と変わらない日々を送っていた。




「キズナ〜たまには俺の膝の上においでよ」

「遠慮します。レオンはベタベタするから嫌です」



片思いのレオンはガックリと肩を下ろす。




「…キズナ?レオンが可哀相よ。たまには甘えてあげたら?」

「ママがそう言うなら…」



キズナはアキの言葉に素直に従い、あぐらを掻くレオンの足の間に座った。


レオンは尻尾を振ってる犬のように喜ぶと、キズナを抱きしめた。




「苦しいですよ、レオン。やっぱりアシュリーがいいですっ!」



レオンの腕の中にいるキズナは暴れる。




「騒がしいですね。どうしました?」



自室から出て来たラヴはソファに座る。


ラヴに気付いたキズナはレオンを押し退けてラヴに駆け寄った。
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