Dearest
彼の勇姿をすぐそばで見守り、支え続けたアキは1番ラヴが引退を決めた事の大切さを受け止めている。



2人で1つのラヴとアキ。



アキは自分のことのように、ラヴの気持ちは全て理解していた。




その日の夜更け。

撮影と打ち上げを終えたラヴが帰ってきた。



「アキ、ただいま帰りました」

「おかえりなさい」



アキが玄関までラヴを出迎えると、ラヴは沢山の花束を抱えていた。




「長い間お疲れ様、俳優ラヴ=エンドロール」



アキがニッコリ笑うとラヴは花束を下ろし、スーツのポケットからリボンの掛けられた小さな箱を取り出した。




「アキ、お土産です」



ラヴは初めてアキに指輪を渡した時のように呟く。



箱を受け取りリボンを外すと、中にはアキが左の薬指にはめている指輪と同じブランドのピンキーリングが入っていた。
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