Dearest
「アキはラヴが他の女と話してたのに妬いてんだよ」

「他の女?」

「校門の前で話してただろ。それが嫌だったんじゃねぇの?アキの事だし」



ラヴは10も年下のアシュリーにそんな事を言われ、少し複雑な気持ちになりながら急いでアキの部屋へと向かった。




「アキ、ラヴです。入りますよ」



ラヴはドアをノックするとアキの部屋に入った。


アキはベッドの上で毛布を頭まで被ってくるまっている。




「アキ…すみません。どうか顔を見せてください」



ラヴはベッドに腰を掛け、丸まっているアキに声をかける。


しかしアキは無言のまま。




「…アキ」



アキがくるまっている毛布が震えているのに気付いたラヴは、毛布の上からアキを抱きしめた。



「…ラヴは…あたしだけに笑ってくれてるんだと思ってた…」



毛布から少し顔を出すと、アキは涙声で話し始めた。




「だから…悲しかった。あたし以外の女の人と普通に笑って話してるラヴ見たら…つらかっ…たぁ」



アキはふるふると震えながら泣き出した。





「アキはヤキモチを妬く必要なんかありませんよ」


ラヴは丸まるアキの背中をポンポンと叩く。




「私はアキしか見てませんから。…まぁ、ヤキモチ妬くアキも可愛くて好きですけどね」


「…嫌いにならない?こんなちっちゃな事で妬くあたしを」


「なりませんよ。むしろ嬉しいです」




ラヴはアキの頭を撫でる。
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